果樹苗木の植え方
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果樹苗木の植え方・育て方
樹木の購入についてのお願い
果樹苗木の購入は、秋期(11月下旬~12月上旬頃)の方が、より優良な苗木を確実に入手できます。
春期購入の場合は、品種により売切れになることがあります。寒冷地においても秋期購入して充分な越冬管理を行ない、春植えすることをおすすめします。
果樹苗木の植え方
- 植穴は直径80cm位、深さ50~70cm位に堀ります。植穴は秋期(苗木到着前)に堀り、表土・心土・完熟堆肥と適量の熔リン・石灰とをよく混ぜて埋め戻し定植に備えます。
- 購入した苗木は、6~12時間くらい根部を水に浸して充分に吸水させてからすぐに定植します。定植がすぐにできない場合も、充分に吸水させてから、一時、仮植します。根部を風に当てたり、直射日光に当てると乾燥し枯死の原因となりますので、吸水後は早めに定植して下さい。
- 接木部にビニールテープが巻かれてある場合は取り除き、根の先端に枯死した個所があれば鋭利なハサミで切返し、根部をトップジンM(又はベンレート)1000倍液に約10分間浸漬します。
- 植えつけは根を放射状に広げ、各々の根に細土が密着するように丁寧に土をかけます。土をかけたら苗木を軽く持ち上げるようにしながら足で軽く踏みつけ、多量の灌水をして下さい。
- 植えつけの深さは、接木部を地表面より高くして、沈降しても地表面下にならないようにします。苗木の地上部を切りつめる長さは、樹種、整枝法によって異なりますが、普通は「下記の表」の長さの良い芽の上で切り、切口にはユ合剤等を塗ります。
- 植えつけが完了したら支柱を立て、春期に敷ワラを行って乾燥防止と雑草の発生を押さえます。
植え付け後は?
- 植えつけ後に雨のない時は、充分な灌水を行い、病害虫の初期防除に努めて下さい。
- 植えつけ直後の多量の施肥は、根をいためて活着を悪くすることがありますので、芽出し1ヵ月後位から化学肥料を少量(1本当り1握り位)ずつ数回に分けて施します。
種類 | 規格等級 | 地上部の苗木の長さ | 地上に出す台木の長さ |
---|---|---|---|
りんご(丸葉台) | 1年特苗 | 70~90cm | 約1cm |
りんご(わい性台) | 1年特苗 | 90~110cm | 約15~20cm |
桃・ネクタリン | 1年特苗 | 50~70cm | 約1cm |
サクランボ | 1年特苗 | 70~90cm | 普通台(青葉桜)は約1cm、コルト台は約15cm |
梨・栗 | 1年特苗 | 80~100cm | 梨は約1cm、栗は約20~30cm |
柿・梅・プルーン・李・杏・マルメロ・カリン・イチョウ | 1年特苗 | 60~70cm | 各種類とも約1cm |
ブドウ・キウイ | 1年特苗 | 20~40cm | ブドウは10~15cm、キウイは約1cm |
いちじく | 1年特苗 | 30~50cm | 挿木苗のため台木は使用していない |
柑橘類 | 1年特苗 | 30cm | 約1cm |
★植えつけのコツは、水分を十分に与え、乾燥させないことです。
越冬の仮植法
- 秋植えの方が翌年生育良好ですが、寒地(冬期間最低気温-7℃以下)の場合は、凍害の恐れがありますので、春植え(3月中旬~4月中旬)を行って下さい。寒さに弱いキウイ・カリン・梅・柿などは春植え(3月中旬~4月中旬)をした方が安全で管理も容易です。
- 仮植する場所は、日当りが良く、風当り少なく、適度の保水力と通気性(排水)の良い条件のところを選んで下さい。
- 上記の条件の場所に右図の様に溝を堀り、水に浸して充分吸水させた苗木を1本ずつ斜めに並べ、根部と苗木に細土をまんべんなくかけて、地上部はワラムシロ等で防寒して下さい。
果樹苗木はどんなに優秀な苗木でも、全部が正常に伸びるとは限りません。補植用として、植付け本数より5~10%程度多く購入することをお勧めします。
特殊台木及び新台木使用苗木の植え方等について不明の点がありましたら、福島天香園までお問い合わせ下さい。